産業革命で用いられた水力とは

産業革命では様々な紡績機が開発されましたが、その中には水力を用いた紡績機というものが存在します。

この水力を用いた紡績機はより強い糸を大量生産することを可能にしました。

それならば水力を用いた紡績機とは一体どのようなものだったのでしょうか。

ここでは産業革命と水力について解説します。

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アークライト

発明家アークライトはイギリスの産業革命において1769年、水力紡績機というものを発明しました。

ランカシャーで紡績工場を作り、それを産業化させることに成功したのです。

もともと産業革命においてはハーグリーヴスがジェニー紡績機を作り上げていました。

しかしこれでは細い糸が作れず、アークライトが水力紡績機を作り上げたのです。

これによって細くて強い人がたくさん作られるようになり、大量の綿花が必要となりました。

そのため労働者を雇用して綿花の生産を行うようになり、産業革命に於いて大きな転機となったのです。

工場における失業者の増加

その一方で、機械が大量の糸を作り上げるという事ですからこの水力紡績機が導入される際、工場では多くのストライキが起こりました。

失業を恐れた人々が水力紡績機の導入に反対したのです。

実際に、この水力紡績機を導入することによって手工業の必要が無くなりましたから、手工業による機織り機を使って仕事をしていた職人たちは失業することとなり、工場では機械の打ちこわし運動も起こりようになりました。

特に1779年に起こった打ちこわし運動は非常に有名です。

クロンプトンによるミュール紡績機

ハーグリーヴスのジェニー紡績機とアークライトの水力紡績機の長所をとって発明されたものがクロンプトンのミュール紡績機というものになります。

ミュールというのはラバという意味があり、ラバは馬とロバの合いの子になります。

つまりジェニー紡績機と水力紡績機の合いの子という意味でミュール紡績機と言われるようになったのです。

しかしミュール紡績機はすぐに普及したわけではありません。

しばらくは水力紡績機の方が一般的であり、19世紀に入って初めてミュール紡績機が普及するようになりました。

そして綿布工業が飛躍的に拡大するようになるのです。

綿花栽培も必要とされるようになり、そこでは多くの労働者が重視されるようになりました。

まとめ

いかがでしょうか。

人間の力によって動かされる機械ではなく、水力によって動かされて機械ができたという事は画期的な発明でした。

この後蒸気機関が出来上がり、時代は大きく変わっていくのです。

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