産業革命によって労働者たちにも大きな変化が起こるようになりました。
産業革命というと様々な機械が導入された出来事ですから、むしろ労働者なんて必要なかったのではないかと思う人もいるかもしれませんね。
しかし産業革命は労働者階級の人々と大きな関係を持っています。
ここでは産業革命と労働者たちの変化について解説します。
労働者階級の出来上がり
産業革命が起こったことによって労働者階級の人々が出来上がりました。
もともと産業革命が怒る前のイギリスには貴族やジェントリといった人々の身分しか確立されてはいなかったのですが、産業革命によって労働者という概念が出来上がったのです。
そして労働者と呼ばれる人々の数が増えたことにより、団結権や労働組合を結成する権利などが与えられるようになり、選挙権も与えられるようになりました。
もちろん最初に選挙権を得ることができた労働者たちは都市部にいる労働者に限りましたが、それでもこのような人々の生活に大きな変化が現れたのです。
女性や子供も働くようになった
産業革命が労働者に与えた変化は男性に対してのみではありません。
女性や子供も労働者として働くようになったのです。
例えばそれまでの女性は家事と育児を行い、必要に応じて夫の仕事を手伝う、という程度でした。
しかし産業革命が起こったことによって女性も工場などで働くようになり、むしろ夫よりも高い賃金を得る、と言ったことも起こるようになったのです。
特に女性や子供は使い捨ての労働力として重宝されました。
工場が機械を導入したことによって技術を持つ人々を雇う必要がなくなり、安く雇える女性や子供が重視されるようになったのです。
子供の労働について
労働者たちが団結権などを得たというのは良い変化のように思えるかもしれません。
しかし子供たちまでが労働に駆り出されるようになり、児童労働の問題が深刻化していきました。
特に炭鉱では体が小さな子供が重宝され、4歳から5歳の子供までもが働かされていたと言われています。
1日に20時間近くも働かされ、病気になったり怪我をしたりすればすぐに追い出され、ほかの子供が使われるような状態だったのです。
工場においては早くから児童労働の問題が取り沙汰されていましたが、炭鉱では子供の労働に取り締まりがかかるまで時間がかかっていました。
まとめ
いかがでしょうか。
産業革命は男性にしろ女性にしろ子供にしろ、労働者たちに大きな変化を与えます。
そして労働者たちの権利や労働者たちを守るための動きもこの頃から出来上がっていくのです。