産業革命が起こったことにより、綿織物工業は大きな変化を遂げました。
もともと手工業だった綿織物工業は機械工業となり、生産量を拡大に上げることができたのです。
そしてそんな産業革命は印刷技術にも影響を与えました。
それならば印刷技術はどのように変化したのでしょうか。
ここでは産業革命における印刷技術の変化について解説します。
活版印刷の発明
産業革命が印刷技術に与えた影響について確認する前に、まず活版印刷について触れておきましょう。
ドイツのグーテンベルクという人物が1番最初に活版印刷を考え出します。
グーテンベルクが1番最初に印刷した書物は聖書です。
中世ヨーロッパにおいては書物というものは手で書き写されており、そのほとんどはキリスト教関係のものだったと考えられています。
これによって多くの人が聖書を手に入れることができるようになりました。
そして1480年には1年間で1000冊の新しい本が出版されるようになり、17世紀初頭には3000冊、19世紀初頭には5,000冊になっていったのです。
大量の印刷が可能になった
産業革命が起こったことによって工業化が進み、様々な技術が開発されました。
そこで紙を作る機会というものが出来上がり、さらに木材パルプが発明されたことによって紙をたくさん作ることが可能になったのです。
カラー印刷も可能になり、活版印刷ではない印刷手法が出来上がりました。
写真が開発されたのもこの時代です。
1829年にはタイプライターも出来上がり、人々は印刷物を簡単に手に入れることができるようになったのです。
蒸気機関の発明
産業革命においては蒸気機関が発明されたことにより、機関が大幅に進歩したといっても過言ではありません。
もともとは水力などの動力として機械を動かしていましたが、このような自然から得られるものでは限界がありますよね。
そこで蒸気機関を用いることにより、機械を動かすことが可能となり、生産性が大きく向上することになったのです。
産業革命によって印刷技術もこの蒸気機関を使うようになり、印刷量があっという間に増えていきました。
まとめ
いかがでしょうか。
産業革命というとどうしても綿織物を思い浮かべる人もいるかもしれませんが、産業革命で発達したのは綿織物工業だけではありません。
あらゆる面で機械が発達し、生産性が向上していたのです。
またイギリス以外でも次々と産業革命が起こるようになり、印刷技術はあっという間に向上していくことになりました。
特に第4次産業革命で印刷技術が飛躍的に上がります。