18世紀半ば、イギリスで産業革命が起こりました。
そんなイギリスはインドやカリブ海諸島を植民地として有しており、最初はインドから綿布を輸入していたのです。
このインドから輸入していた綿織物はキャラコと呼ばれ、イギリスでは大きな人気を呼んでいました。
しかし産業革命が起こったことによりこの輸入に大きな変化が起こります。
それは一体何なのでしょうか。
ここでは産業革命がインドに与えた影響について解説します。
もともとのインドとの関係
もともと、イギリスはインドから綿織物輸入していました。
この綿織物はイギリス国内においては人気があり、インドはそれによって生計を成り立たせていたのです。
しかし、イギリス人たちは国内で安く綿織物を作り上げたらもっと売れるのではないか、ということを考えました。
そこでジョンケイが作り上げた飛び杼をはじめ、紡績機などが作られるようになり、布を織る機械が発達していったのです。
蒸気機関が利用されるようになり、綿織物工業はあっという間に向上しました。
イギリス内で綿布が作られた
イギリス国内で安く質の高い綿布を作ることが可能になり、今度はそれを得るための市場が必要となりました。
そこでイギリスはそのイギリス国内で作り上げた綿織物をインドに売ろうと考えたのです。
つまり、今まではインドから綿織物を輸入していましたが、今度はインドに綿織物も輸出することにしたのです。
代わりにインドからは綿花を輸入することにし、インドの綿織物工業は大きな打撃を受けることとなりました。
これ以外にもこの綿織物の変化はアメリカにも影響を与えました。
南北戦争への道
アメリカの南部は綿花プランテーションで経済を成り立たせており、アメリカの北部は商工業によって経済を成り立たせていました。
アメリカの南部は綿花をイギリスに得るため、自由貿易を求めており、アメリカ北部はイギリスからより良い製品が入ってくることを懸念し保護貿易を求めていたのです。
それによってアメリカ南部はアメリカ連合国として合衆国から独立することを考え、ここで南北戦争が始まりました。
つまり、イギリスで起こっていた産業革命はインドとの関係に影響を与えただけではなく、アメリカを南北戦争に進めていくきっかけとなったのです。
まとめ
いかがでしょうか。
イギリスで産業革命が起こったことにより、インドの輸入輸出の関係が大きく変わってしまいました。
そしてこの綿織物は世界に大きな影響与えていくことになるのです。
また綿織物だけでなく、様々な技術革新が起こっていきました。