産業革命はその時代に大きな影響もたらしましたが、現代の近代化にも大きな影響与えました。
さらに産業革命自体が近代化につながる大きな出来事となり、今の世の中も産業革命の大きな影響を受けていると言えるのです。
それならば産業革命は近代化にどのような影響を与えたのでしょうか。
ここでは産業革命と近代化について解説します。
労働者階級の形成
産業革命によって労働者階級というものが出来上がりました。
それまでのイギリスには貴族と大地主というジェントリしかいませんでしたが、それ以外の人々が労働者として団結するようになったのです。
また、労働者という立場を持つことにより、彼らには発言権が認められるようになり、労働組合なども形成されるようになりました。
今の時代においては労働組合等は非常に大切です。
ですから、産業革命は労働者たちの権利を作り上げるという意味で大きな役割を果たしたと言えるのです。
義務教育の始まり
さらに産業革命はイギリスにおいて義務教育が始まるきっかけとなりました。
といっても、すべての国民に素晴らしい教育をする、などということが目的だったわけではありません。
産業革命が起こった後のイギリスでは賃金が安くで済む女性や子供たちが多く工場で使われるようになりました。
今のようなオフィスワーク等ではなく工場で繰り返し作業を行うことができる人々が重宝されたのですが、どうせ雇うならば少なからず読み書きができる、などといった最低限の知識があった方が良いと思われるようになったのです。
さらに雇用主に逆らわず、従順に仕事をするといった労働力が必要でした。
そのため、雇用主にとって都合の良い労働力を育てるために、義務教育が始まったのです。
女性の社会進出
どの国であっても、女性たちが権利を持つのはもっと後の時代のことです。
しかし産業革命が起こったことによって女性が働くようになりました。
それまでの女性は家事や育児をこなし、家庭を守り、そして必要があれば夫の仕事を手伝う、という程度だったのですが、産業革命が始まったことによって女性も自ら工場で働き、賃金を得るということが可能になったのです。
そのため妻の収入が夫の収入よりも良い、ということもありました。
だからといって女性たちが政治における発言権を得ていたわけではありませんが、女性たちが社会で働けるようになったという事は近代化につながる大きな変化だと言えるのです。
まとめ
いかがでしょうか。
産業革命のおかげで現代につながる様々な変化が起こったと考えられます。
産業革命は決して技術革新だけが起こったわけでは無いのです。