産業革命は産業だけではなく、政治や経済にも大きな影響を与えました。
この時に経済が受けた産業革命の影響は現代にもつながっています。
それならば経済はどのような影響を受けたのでしょうか。
ここでは産業革命が経済に与えた影響について解説します。
労働者階級ができあがる
経済への影響と言えば、真っ先に産業革命によって労働者階級が出来上がったということが挙げられます。
今までのイギリスには貴族や大地主のジェントリといった人々の立場が明確化されているだけでしたが、産業革命によって雇われる側、つまり労働者、という人たちの立場が明確になったのです。
これによって団結権や労働組合を作る権利などが認められるようになり、労働者たちは自分たちの権利を得ることになりました。
さらに選挙も改正され、労働者たちの声が政治に反映されるようになっていくのです。
大量生産が可能となる
効率的な経済活動においては大量生産が必要です。
いくら質の良いものであったとしても、1つの商品を作るにあたって時間ばかりかかってしまったらその値段は上がってしまい、円滑な経済活動ができなくなります。
産業革命は様々な技術革新が行われ、大量生産を可能とする機械が生まれました。
大量生産ができる紡績機が作られた中で、労働者の中には「これが一般化したら自分たちが失業してしまう」という恐怖を覚え、反発した人たちも存在したと言われています。
産業革命は多くの商品をいちどに作ることが可能になり、これは現代にも大きな影響を与えているといえます。
環境問題や労働問題
当時は労働力は使い捨てでした。
知識がある人を雇う必要がなくなったため、今度は女性や子供など安く使える労働力が重宝されるようになったのです。
特に子供は炭鉱掘りなどにも使われ、1日18時間以上働かされるということもありました。
当然ながら保険などはついていませんので、怪我をしたり病気になったりすればそれまでです。
さらに鉱山などの影響受けて大気汚染などの社会問題が深刻化するようになりました。
日本でも第二次世界大戦後、産業が復興するに従って公害問題が起こるようになります。
児童労働といった労働問題や環境問題といった社会問題などが表面化してくるようになり、これも経済に影響を与えたということができます。
まとめ
いかがでしょうか。
産業革命は必ずしも直接的に世の中の経済に影響を与えたというわけではなく、社会構造にも大きな変化をもたらしたといえます。
特に産業革命は資本主義経済に大きな影響を与えました。