産業革命で起こったことにより、貴族やジェントリ以外の身分にも労働者階級という人々が出来上がりました。
確かに身分は低いですが、労働者階級の人たちが集まることによって彼らは労働者としての権利を得るようになります。
つまり、労働者たちが台頭したことによって貴族だけではなく、市民というものが重要になってきたのです。
そんな産業革命は芸術にも影響与えました。ここでは産業革命と芸術について解説します。
産業革命以前の芸術について
産業革命が起こる前はまだまだ労働者という人たちの立場が認識されていませんでした。
そのため、芸術の内容も少なからず聖書を扱っていたり、ギリシャ神話などを扱っていれば問題なかったのです。
そして絵画や演劇、オペラなどが貴族たちによって楽しまれていました。
身分の高い人にとっては神話や聖書は教養の1部でしたから、そのようなものを芸術で扱っていれば芸術家は売れたのです。
また、貴族たちに気に入ってもらい、貴族たちはパトロンとして活動している芸術家も少なくはありませんでした。
市民の生活が描かれる
しかし、産業革命によって労働者たちが台頭してきたことにより、芸術家たちは貴族だけを書いていれば良い、ということではなくなったのです。
彼らは市民の生活を描くようになり、芸術が市民に受け入れられるようになってきました。
例えば音楽でも同様であり、これまでの音楽家、モーツアルトなどは貴族たちに気に入られることによって彼らに雇ってもらっていたのです。
またベートーベンでも身分が高い家の子供たちの家庭教師をしていた時代がありました。
しかし、徐々に対象が市民になってくることで、いつかたちは自分たちで活動することが可能になったのです。
サイズが小さくなる
今までの芸術では貴族の屋敷に飾るための絵画を作ったり、貴族に楽しんでもらうための作品が重視されていましたから、何かにつけてサイズが大きめでした。
しかし、市民に楽しんでもらうためには大きなサイズでは意味がありません。
例えば同じ絵画であったとしても一般市民に楽しんでもらうにはそれなりに小さな大きさの方が売れますよね。
また、料理等でも貴族に作るならば大量に作らなければいけませんが、一般的な人々が食べるようなものであれば少量で済みます。
ただし、例外的に音楽のサイズは大きくなっていきました。
音楽の場合はオーケストラなどが発達し、楽器が普及していたため、規模が大きくなっていったのです。
まとめ
いかがでしょうか。
産業革命は音楽や絵画などの芸術に大きな変化を与えました。
今までは貴族が楽しんでいたものが、一般、芸術家たちは活動の方向性を変えなければいけなくなってきたのです。