産業革命は機械に大きな影響を与え、その後の産業や工業に大きな影響を与えました。
しかし、産業革命は世界の産業を変えたような良いイメージがある一方で、実は深刻な環境問題を引き起こしたと言われています。
「霧の街ロンドン」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
それは決して、ロンドンの天候を指しているわけではないのです。
ここでは、産業革命で起こった環境問題について解説します。
産業革命により社会問題
産業革命は、実は様々な社会問題を生み出しました。
まず産業革命が起こったことによって労働者階級が出来上がり、女性の社会進出が始まります。
今まで結婚した女性は家事と育児に精を出し、夫の仕事の手伝いをするという程度でしたが、夫とは違う仕事をするということも起こりました。
そしてそれと同時に子供たちも労働者として駆り出されるようになったのです。
つまり、産業革命は児童労働という問題を生み出してしまったのです。
機械によって技術が要らなくなった
産業革命が起こったことにより、機械が大きく進歩することになりました。
そして、そのために技術が必要なくなってしまったのです。
そのため、工場を維持する資本家たちは安い賃金で雇うことができる女性や子供たちを利用することになり、使い捨て労働力として酷使されるようになあったのです。
さらにこの時代は鉱山が開発されるようになり、ここで特に子供たちが重宝されました。
子供たちは身体が小さいため、鉱山の穴の中に簡単に入っていくことができます。
このような鉱山開発や工場の飛躍的拡大により、大気汚染という問題が出てきてしまったのです。
環境問題について
工業が発展すると、どうしても大気汚染などの環境問題が深刻化します。
例えば日本でも、昭和30年代、40年代になって経済が発展したことにより、四日位一喘息などの公害が問題視されるようになりましたね。
確かに明治時代に足尾銅山鉱毒事件がありましたが、それらが認知されるようになったのはもっと後のことです。
イギリスでは産業革命と同時に環境問題が深刻化していくのです。
まとめ
いかがでしょうか。
産業革命は決して良い結果だけをもたらしたわけではありません。
女性や子供が働くようになって児童労働が問題視されるようになっただけではなく、環境問題が深刻化するようになりました。
しかし、それにより児童労働への問題意識が高まり、そして女性に男性と同じ権利を与えるようにという運動が高まっていくことになるのです。
そして環境問題はイギリスだけのものではなく、世界の者として認識されるようになっていくのです。