産業革命と言えばイギリスで起こったものを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
しかし、なぜ産業革命はイギリスで起こったのでしょう。
なぜ中国ではなかったのでしょうか。
現代社会においては中国は様々な製品を作り上げており、中国製品がなくなってしまったら困る国も多いですよね。
それならばなぜ中国で産業革命が起こらなかったのでしょうか。
ここでは中国で産業革命が起こらなかった理由とそのイギリスがなぜ影響力を持っていたのか、ということについて解説します。
中国の知的財産権
今でも中国においては知的財産権や肖像権等という問題が指摘されていますが、この時代においても中国には知的財産権というものが確立されていませんでした。
しかしイギリスにおいては知的財産権は確立していたのです。
そしてこの知的財産権こそ、産業革命に大きな影響を与えたと考えられています。
というのは、産業革命の時には様々な機械が発明されましたが、もしも知的財産権がなかったらそれらの発明は盗まれてしまいますよね。
しかしイギリスにおいてはこのような権利が確立されていたからこそ、産業革命を発達させることができたと言えるのです。
都市化の進展
イギリスは名誉革命によって都市化が進んだと考えられています。
多くの人々がロンドンなどの都市に出かけるようになり、人口が増えていきました。
決してイギリス全体の人口が多かったというわけではありませんが、人口が都市部に集中したことによって都市化が起こり、賃金が高くなっていたのです。
このときのイギリスは世界一賃金が高い国だとも言われていました。
賃金が高いという事は、人を雇うとお金がかかるということです。
つまり機械を導入することができればそのほうが安く済むということであり、ここに中国との違いを見ることができます。
中国は労働力が安かったため、むしろ機械を導入するよりも人を雇っていたほうが安く済んだのです。
中国は劣っていたわけではない!
産業革命を起こすことができたと聞くと、どうしてもイギリスは他の国よりも進んでいたのではないか、などと思う人もいるかもしれません。
しかし実際はイギリスばかりが他の国よりも優れていたという事でもありませんし、中国が劣っていたというわけでもありません。
例えば、確かに人口の多さは産業革命においては重要でしたが、当時の中国の人口は23,000,000人とされ、イギリスの人口は1,000,000人でした。
そのため中国の人口の方が大きいのです。
中国もイギリスと同じく貨幣経済が発展していましたし、技術が劣っていたというわけでもありません。
そのため、イギリスだけが優れていたというわけでもなく、イギリスだけが世界に対する影響力を持っていたというわけでもないのです。
しかし、その他の社会現象が幸運にも産業革命の必要性に一致し、イギリスは産業革命を起こすことができたのです。
まとめ
いかがでしょうか。
中国で産業革命が起きなかったのはやはりそれなりの違いがイギリスとの間にあったからです。
しかしなぜ中国で産業革命が起きず、イギリスで起こったのかということに関してはまだ解明されておらず、これ以外にも中国には再生可能エネルギーがなかったのに対し、イギリスには石炭があった、ということも指摘されています。